
『戸建の建て替え工事って、どんなふうに進んでいくの?』イメージするのがなかなか難しいというお話をお客様からよく耳にします。そんな疑問にお答えするため、実際の現場から建替え工事のようすをリポート中です!
戸建建替えを検討されているみなさまの参考になるとうれしいです。
〖建替えリポート〗として、着工から完成まで数回にわたりご紹介します。こちらの事例は、お施主様が長年住まわれた既存住宅を解体した場所に新築戸建てを建てていく計画です。
前回vol.4のつづきとなるvol.5では、ユニットバスやキッチンの設置、断熱工事から石膏ボード張りなど行います。建て替え完成まであともう少し!住宅内部が仕上がっていくようすをご覧ください!
※前回までの記事はこちらから
〖建替えリポート〗vol.4
〖建替えリポート〗vol.3
〖建替えリポート〗vol.2
〖建替えリポート〗vol.1
vol.5 目次
18. 電気配線・設備配管
19. ユニットバス設置工事
20. 充填断熱工事
21. 天井・壁下地、床仕上
22. 内装建具工事
23. キッチン設置工事
室内の電気配線や、換気などの設備配管工事は断熱材を入れる前。家屋の天井や壁の内部に配線・配管をするので骨組み状態の時に、予め計画した配置図面を元に施工していきます。
浴室のユニットバス組立工事が始まりました。お風呂の給排水や換気などの各種配管を設置してから、ユニットバスを組み立てていきます。
浴槽はリクシルのエコベンチ浴槽。ベンチ形状になっているのが特徴で、全身浴に加え半身浴も気軽に楽しむことができます。また、通常のフラットなものに比べ段になっている座面の分、湯量が少なくすむのでエコになり家計にもうれしいお風呂です。
室内を快適に暮らしやすくする、重要な要素の1つとなる断熱材を施工していきます。充填断熱(内断熱)では、外気に接する面の躯体の中で空気を動かないようにする事が大切。今回、使用するのはアクリアウールαという高性能グラスウール。一般的なグラスウールよりアクリアウールαは繊維が細くできていて、同じ密度でも繊維の本数が増え空気を動きづらくする事から断熱性能が高くなります。
また、グラスウールを充填する際は繊維を潰さないように、ふかふかな状態の形を保つ為、充填する場所の大きさにあわせてカットし、柱と柱などの間に隙間なく施工していきます。
断熱材のグラスウールを施工してから、パネルヒーターや手摺、トイレのペーパーホルダー、エアコンなど各種設備・器具取付に必要な木下地を造作します。壁紙の下地になる石膏ボードだけでは、ビスや釘など支持力が弱く、設備・器具をしっかり固定するには壁の内部に木下地を設けておく事が必要です。その為にも、予め設置場所を図面作成の段階で確定しておきます。
他の断熱材に比べて、充填断熱に使用するグラスウールの良い点は、断熱効果以外にもガラス繊維なので燃えづらく、吸音性があり防音効果なども期待できます。しかし、湿気に弱いという性質をもっていることから、壁の中で結露を起こしづらくする対策が必要になってきます。
そこで、グラスウールの上に厚さ0.2ミリの防湿気密シートを覆うように施工し、湿気を防ぐ事で躯体内部を健全な状態に保ちます。また、外壁に接するコンセントや窓開口部にはビニール状の気密BOXを使い、コンセント部分からのすき間風を防ぎ気密性を高めます。
壁紙クロスを張るため下地になる石膏ボードを施工。職人さんの手作業で1枚1枚、木下地にビス留めしていきます。石膏ボードも種類があるのですが、一般的な1枚の大きさは3’×6’【サブロク】(910mm×1820mm)サイズ。重さは厚さによって違い、概ね9.5mm厚で11kg、12.5mm厚で14kgほどの重量があります。
今回、使用した石膏ボードは、
※2階にリビングを設けるため、開放感をつくるのに天井を1階より高くさせていただきました。それに伴い、壁に使用する石膏ボードのサイズを大きくしています。
そして、ここで便利な工具として出番なのが『ビス打ち機』。『ビス打ち機』とは、エアーコンプレッサーにつなぎ、コイル状に巻かれ連結したビス(ビット)をマガジンに装填。本体にビスが内蔵されている状態で、片手でグリップを握りトリガーを引くだけで、強力な空気圧によりビスを打ち込み締付できる工具です。特に天井を施工する際は、重量のある石膏ボードを片手で押さえながらビスで留めていきますので、『ビス打ち機』を使い正確に手早く作業していきます。
天井・壁全体に石膏ボードを張り終えると手すりなどの取り付け、床にフローリングを敷き込み。フローリングを張り終えたところは、この後に続く作業で傷がつかないように養生を敷きます。そして、床と壁の取り合いに巾木を施工し仕上げていきます。
収納箇所などへ建具を取り付けると、いちだんと部屋の感じになってきました。
クローゼットの折れ戸や、片開きドア本体のネイビー色に枠を白色にしたことによりカジュアルな印象に。枠を施工してからドア本体を取付していきます。
キッチン本体と吊戸棚、背面には食器などを収納するキッチンボードを組立設置しました。キッチンとダイニング間の間仕切り壁に開口を設け開放的に。このあとも工事はつづきますので、傷やホコリ等をつけないために工事期間は養生をします。
このあとは、天井・壁のクロスなど仕上げ工事を行う予定です。
そしてついに!建替えた新築のC様邸が完成します!!
その様子は次回、建替えリポートvol.6でお伝えします。お楽しみに!