〖建替えリポート〗vol.3

2021.9.6

札幌市C様邸 戸建 # 建て方・大工工事編

『戸建の建替え工事って、どんなふうに進んでいくの?』イメージするのがなかなか難しいというお話をお客様からよく耳にします。そんな疑問にお答えするため、実際の現場から建替え工事のようすをリポート中です!
戸建建替えを検討されているみなさまの参考になるとうれしいです。

〖建替えリポート〗として、着工から完成まで数回にわたりご紹介します。こちらの事例は、お施主様が長年住まわれた既存住宅を解体した場所に新築戸建てを建てていく計画です。

建て替える新築の工法は、中間仕切りに2×4(38×89mm)【ツーバイフォー】、外周部は2×6(38×140mm)【ツーバイシックス】構造。中間間仕切りに比べ外周部は51mm分、角材が太く丈夫になり、断熱材も多く入る事で外気の出入りを抑え冷暖房効率の良い快適な住まいにしていきます。

前回vol.2のつづきとなるvol.3では、基礎の上に土台・床敷き込み、壁構造や屋根の小屋を建て込むなどの建て方がはじまり、新しい家屋の全体像がいよいよ見えてきます!それではご覧ください!


※前回までの記事はこちらから
〖建替えリポート〗vol.2
〖建替えリポート〗vol.1

vol.3 目次

8. 足場・土台・床工事
9. 1Fの外壁建て方
10. 1Fの内壁建て方・天井
11. 2Fの外壁・内壁建て方
12. 2Fの天井・小屋組み
13. 屋根下地

8. 足場・土台・床工事

構造材が納品され始め、基礎を囲むように足場も架けられました。土台・床工事を始める前日に雨が降り、できあがった基礎に雨水が溜まってしまいました。このままでは工事ができませんので、そのような時はしっかりと排水作業を行い乾燥してから工事を始めます。

排水作業が終了し大工工事が始まりました。まずは、コンクリート基礎とこれから建て込む木造部分をつなぐ大変重要な土台引きから施工します。コンクリート布基礎の立上りから飛び出ている棒状のものがアンカーボルトと言い、その場所に合わせて土台となる構造材に穴をあけインサートナットで緊結(締付固定)していきます。アンカーボルトは重要なもので、地震時での建物のズレや風圧での引き抜き(引張り力)などに抵抗するために設けます。

コンクリート基礎の外側にB3種厚さ30mm、基礎内側にB3種70mmのポリエチレンフォームを打ち込んだ基礎断熱工法にしているため、1階床下は断熱材を入れずに施工していきます。土台と大引きには90×90mm角の構造材を使用。大引きの中間を支える鋼製束を入れ、ネダレス合板28mmを敷き込み2人で1日作業で床を完成させます。

9. 1Fの外壁建て方

1F床構造が完成しました。この床は駅のプラットホームに似ている事から、プラットホームとも言われております。その床の上に外周部の外壁を2×6(ツーバイシックス)、中間仕切りとなる内壁は2×4(ツーバイフォー)で建て込みしていきます。

2×4(ツーバイフォー)工法とは?
2インチ×4インチ(38mm×89mm)の規格材を基本とし、各種の角材を組合わせた枠材に構造用合板などを打ちつけ、壁全体で家屋に耐力性をもたせることから『枠組壁工法』とも言われています。床、壁、屋根が面構造でつくられ、その面で一体化されているのが特徴です。面構造によって囲まれていることにより地震など外からの力に対して強力な強さを持っています。

2×6(ツーバイシックス)工法とは?
2インチ×6インチ(38mm×140mm)の規格材を使用した『枠組み壁工法』。角材の厚みの差からツーバイフォーより耐震性と、断熱材が増えた分の断熱性能が増します。住宅全体のエネルギー効率が良くなり、ツーバイフォーより省エネ効果が期待できることになります。

壁の構造部は、予め工場で図面に沿って組み立てられ、パーツとなり現地にトラックで運ばれてきます。そのパーツをクレーンで吊り上げ、現地でできあがっている床の上におろしパーツごとに建て込みしていきます。壁パーツを所定の位置で床へ釘付けした後、『頭つなぎ』と言い壁構造の上部を構造用製材で隣り合う壁と繋ぎます。

10. 1Fの内壁建て方・天井

1F外壁の建て込みが出来上がってきました。次に、内壁の建て込みを開始していきます。外壁は主に耐力壁となる構造用合板が張られたパネル状でしたが、内壁は大凡が壁が張られていないフレーム状で現地に運ばれてきます。こちらも、図面に沿って床に固定していきます。内壁のフレーム構造も、上部を構造用製材で隣り合うフレームとつないでいきます。

2Fの床構造が出来上がることで1Fの天井に。床根太を施工しその上に床用の構造用合板を敷き込みます。1Fの建て方と2Fの床構造までで2人で1日で完成となりました。次は、2Fの建て方にはいります。

11. 2Fの外壁・内壁建て方

2Fも外壁のパネルを施工後は、内壁となるフレームを建て込みます。1Fと同様に上部を構造用製材で隣り合うパーツを繋いでいきます。ドアや窓などが取り付けられる開口部は、『まぐさ』と言う厚みのある構造材が開口部の上に施工される壁などの重さを支えます。2階の壁は半日で完成しました。

12. 2Fの天井・小屋組み

2Fの外壁・内壁が出来上がり、屋根裏となる小屋組をおこないます。小屋も1・2Fと同様に構造用合板が張られパネル状になっている外壁は、トラックからクレーンで吊り上げて2F壁構造の上へ。待機している職人さんによって所定の場所に固定していきます。

小屋は三角形が連なっているように構成される、トラス構造という加重や耐震性に強い方法で仕上げていきます。裏面に多数の釘状突起があるプレート状金物を木材接合部分に打ち込み緊結していきます。

屋根の水勾配を確保するため、屋根側はトラスの高さを変えて製作しています。このトラス工法で小屋を組むと、屋根と2階天井の下地が同時に完成します。

13. 屋根下地

小屋組みが完了し、屋根の下地となる野地板という板を小屋構造の屋根側最上部の垂木に張っていきます。野地板も、耐震性や風雨などへの耐久性が良い構造用合板(野地合板)厚さ12mmのさね付きを使用します。

新しい家屋の構造ができてきました。全体像が見えはじめ、楽しみが増してきます!

野地合板を張り終えると、その上に25mmの1類B種ポリエチレンフォームを敷き込みしっかり断熱施工します。屋根のトラス組立から断熱ポリエチレンフォーム張りまで1日で仕上げました。

このあとは、屋根の板金や外壁のサイディング工事などを行う予定です。
その様子は次回、建替えリポートvol.4でお伝えします。お楽しみに!




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