
『戸建の建替え工事って、どんなふうに進んでいくの?』イメージするのがなかなか難しいというお話をお客様からよく耳にします。そんな疑問にお答えするため、実際の工事のようすを現場からリポート!
戸建建替えを検討されているみなさまの参考になるとうれしいです。
〖建替えリポート〗として、着工から完成まで数回にわたりご紹介します。こちらの事例は、お施主様が長年住まわれた既存住宅を解体した場所に新築戸建てを建てていく計画です。それではご覧ください!
vol.1 目次
1. 【Before】既存家屋解体前
2. 近隣の皆様へ工事お知らせご挨拶
3. 既存家屋解体前の準備
4. ネットなど養生設置
5. 解体~更地に
6. 地盤調査
建替え工事中は騒音や振動、ホコリなどが発生します。
まずは、着工の1週間前までには近隣の皆様へご迷惑をおかけする旨、ご協力のお知らせとお願いのためご挨拶を行います。
本格的な解体工事着工の前に事前準備をおこないます。
≪各ライフライン引込撤去≫
●北海道電力引込み線撤去 → 仮設電源支柱設置
既存家屋解体前に工事中の電源確保の為、支柱を建て仮設電源を設置します。
●プロパンボンベ、ガスメーター撤去
家屋につないでいる、プロパンガスボンベやガスメーターを外します。
●ホームタンク灯油抜き取り
灯油ホームタンクも解体するため、中に入っている灯油を抜き取ります。
●給水管撤去 → 仮設用給水栓取付
量水器(水道メーター)は現在設置位置で支障がなかった為、そちらに工事中に使用する仮設用給水栓を取付
●NTT引込線撤去
≪家財やエアコンなどの撤去とリサイクル処理≫
家財や家電関係も撤去して使わないものはリサイクルなどへ。不要なものを整理して、家の内外を解体できる状況にしていきます。
※建替え資金を含めた計画初期段階から工事中の仮住まい先の選定や、必要なもの不要なものを仕分けしておき、家財の一時保管場所も予め決めておきましょう。
工事中に解体材が周囲へ飛散しないための養生ネット設置を行います。
解体作業は家屋背面から油圧ショベルで行う為、正面と両横を養生で覆います。
すべて事前準備が整いました。
お施主様が今まで住み慣れた家屋に感慨深いところもありますが、感謝をしつつ建物の解体を開始していきます。
まずは、内部の壁天井に貼ってある石膏ボードやグラスウール等、建具、そしてキッチンや什器関連も撤去。フレコンバックに詰めておきます。(人力で搬出は大変なので油圧ショベルで屋根を剥がした時に油圧ショベルで吊り上げて搬出します。)内部の解体が終了し、次に屋根や構造部など建物本体の解体を行っていきます。
玄関前にあるカーポートはそのまま残す為、油圧ショベルで家屋背面から解体していきます。
屋根の解体がすすんだところで、内部の解体材を詰めたフレコンバックも忘れずに油圧ショベルで搬出します。
構造部などの解体材も分別処理のため 石膏ボード 木材 サイディング 金属類 ガラス コンクリート等解体作業をおこないながら並行して分別します。
搬送する車両に積み込みしやすいようにできるかぎりコンパクトに。
最後にこれまで長年家屋を支えていたコンクリート基礎を解体していきます。解体材はダンプカーへ積込、現場から搬出していきます。
解体工事がすべて終了し、活躍してくれた油圧ショベルはトラックで搬送。既存の家屋が建っていた場所はカーポートを残してきれいに更地となりました。この後は地盤調査をおこないます。
既存家屋がもともと建っていた場所ではありますが、安心できる住まいにするため、スウェーデン式サウンデング試験(SWS)という試験方法で、新築を建てる前に地盤調査を依頼し実施しました。(こちらの事例で試験費用は約5万円ほどでした)
赤丸の測点5箇所それぞれ地盤へ鉄の棒を垂直に突き刺し、その沈み方から地盤の硬軟や締まり具合を調査します。鉄の棒がスムーズに沈んだ場合は地盤が弱い、沈みにくかった場合は地盤が固いと判断します。今回の試験成績では十分支持力がありましたので杭工事は無しで大丈夫でした。また、あんしん住宅瑕疵保険等加入をお考えの際は必ず試験成績表の提出が必須となってきますので、建替え計画段階から地盤調査を予定するようにしましょう。
このあとは、新築を建てていくための基礎工事などを行う予定です。
その様子は次回、建替えリポートvol.2でお伝えします。お楽しみに!